イギリスの信号機 [イギリス考]
図書館で勉強しようと、いつもの通図書館路を歩いていて、いつものごとく信号機につかまった。なんのけなしにボヘーっと車用の信号機を見ていて、ハッと日本の信号機との違いに気がついた。
こちらシェフィールドの信号機は赤、黄、青のライトがついている。形自体は日本のものとそれほど代わりはない。ただ、点灯の仕方が少し日本と異なる。
物語風に少しシュミレートしてみよう。
『その日Aはあせっていた。日本の大手鉄鋼会社のロンドン事務所に派遣され2ヶ月目、今日は、ようやくこぎつけた某在シェフィールド製鉄会社との提携話をむこうのディレクターレベルとを交えてする予定なのだ。午後4時にシェフィールドで会合を持つことになっていたので、十分時間の余裕をもってロンドン発シェフィールド着の電車のチケットを買っていた。ところがロンドン発の電車は定刻を過ぎてもいっこうに出発しない。一時間以上電車の中で待たされようやく出発。「皆様、定刻よりも遅くなりましたことをお詫び申し上げます。」とぜんぜん悪びれた風もなく、なぜ遅れたのかの説明もなく車内アナウンスが流れる。時間ぎりぎりになりそうだということを先方に伝えとこう。
「あれっ?」 携帯がない。
どうやらアパートに置き忘れてきてしまったようだ。やばいことになってしまった。多少の混乱の後、Aはちらりと時計を見る。定刻の一時間遅れであれば、何とか3時30分にはシェフィールドに着くはずだ。
電車は3時25分にシェフィールドに着いた。駅を降りるとすぐさまタクシーを捕まえる。ドライバーによると、その住所までだと此処から20分はかかるらしい。手に汗握る展開となってきた。最初の何個かの信号は、彼の祈りが天に通じたのか、タクシーを止めはしなかった。必死になっているAを茶化して、パキスタン人の運ちゃんは「ヘイ、ユーアーラッキーボーイ!」などとはいている。しかし、後もう少しでつくぞという直線にかかったところで信号が黄色に変わるのが見えた。そこはぶっちぎって行っちゃうでしょー。えっ止まっちゃうの!?うっそ。アイムアセイフティードライバーってそんな顔じゃねーだろお前。
極度にイライラしつつ、信号が青になるのを待つ。ヘイ、イージー、イージーなどというドライバーの軽口は完全無視で、歩行者用の信号を食い入るように見つめる。くっそー何でこっちの歩行者はこんなに歩くのがトロいんだ。早くわたれよ。おっ、やっと信号が点滅したぞ、よーしそーだ赤くなった!
さてこちらは青になって出発シンコー!
っと思ったら黄色のライトがピッコンピッコン点滅した。』
長ったらしいイントロのわりに、此処で私が言いたいことは要は最後の一行なんである。すなわち私が言いたいことは「此処の信号は赤から青になるに際して、日本のようにすぐさま赤から青に変化するのではなく、黄色の注意信号を点灯させる」ということだ。青から赤への変化時に点灯する黄色のライトが日本同様「もうすぐ渡れなくなりますよ、注意してね。」の意味だとしたら。こちらの赤から青になるときに点灯する黄色信号は「もうわたれるけど、歩行者がくるかもしれないから気をつけてね。」という意味なのだろう。
そういえばこちらシェフィールドでは信号が変わっても、なんとなく人と車が「お先にどうぞ」「イエイエあなたから」といった感じで、道を譲りあったりしているのを良く見る。正直なところ日本式の赤から青になるやいきなりブーンと急加速のシステムに慣れ親しんだ私としてはなじめなさそうなところがある。
どうやらやばいことになってしまった:Things have gone wrong.
イギリスの横断歩道が通れる時間って、かなり、短くないですか?
なんか、リバプールの横断歩道が使える時間、むちゃくちゃ少なくて、驚いたんですけれど…それって、リバプールだけでしょうか?
by Watcher (2006-04-13 02:24)
確かにこちらの横断歩道を渡る時間って短いですね。おまけに横断歩道の歩行者用信号は必ず押しボタン式ですし。
「車道は車が通る道だから車優先」って感じがしますね。
by ガワ氏 (2006-04-13 07:55)