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「やけにサルサダンスのレッスンに [イギリス考]

来ている人が少ないな~」と思っていたら、今日はワールドカップのイギリスvsコスタリカ戦だった。そりゃ、みんなサルサどころじゃないわいな。それでも来ているこの20名は、すなわちナニがおきても土曜はサルサを選ぶ筋金入りなんだろう。あっそしたら、俺もか。

毎週のようにしぶとく通っていたおかげもあって、何人かのイギリス人女性にも顔を覚えられ、私がレストランに入ると「ハ~イ」と手を振ってくれる方もいる。「しゃべりは下手でも、マジメでこつこつ、日本男児の真骨頂」っとまでいうといいすぎかも知れんが、毎週地味にでも必ずそこにいるということは、それだけで自分の存在を回りに認めさせる効果的な方法なのだ。最初は「どこの馬の骨とも知らぬアジアンだわね」とレッスンが終わると見向きもしてくれなかったのだが、最近はレッスン後のフリーダンスにも喜んで応じてくれる女性もできた。

サルサダンスから学ぶことは多い。以前のエントリーにも書いたことがあるが、このダンスは非常に男性にイニシアチブを求める。誤解を恐れずにあえて言うならば、男性が好き勝手に女性をクルクル回すことができちゃうのだ。男性にリーダーシップを、そして女性にそれに従う従順さを求められる。それはダンスペアの呼称にも現れる、男性側をリーダーと呼び、女性側をフォロワーと呼ぶ。

リーダーはフォロワーをある程度自分の意のままに動かすことができる。なぜならばリーダーの役割としてそれが求められるからだ。ダンスをこうしたいというリーダー側のモチベーションとイニシアチブがなければ、フォロワーは只ひたすら戸惑ってしまう。すなわち、「あたしこれからどうすりゃいいの!」となる。ある程度の指針を示せないリーダーは、フォロワーにフラストレーションをもたらすだけだ。

しかし、それはすなわちリーダーが自分の身勝手にできるということを意味しない。相手に自分のリードする方向へ導くと同時に、あいての動きをフォローしてあげなければならない。フォロワーをリーダーは意のままに動かすことができる反面、フォロワーに対する最大限の配慮が必要になるのだ。なぜならば、リーダーはフォロワーに自分の思い通りに動いてもらっているからなのだ、すなわちフォロワーの動きに対する責任があるのだ。

サルサを習って始めのころ、この感覚が非常に乏しかったために、女性に非常にフラストレーションを感じさせていた。私がリーダーとして相手を回しているのだから、彼女の失敗は私に起因するのにも関わらず、「なんてこの女性はリズム感がないんだ」などと憤ってみたり、私の指示する方向へ回っていただいたのに、さっと近寄りフォローをするタイミングを間違ってみたり。

最近、この感覚をようやっと自覚できるようになってきた。今日のレッスン後のフリーレッスンのことである。一人の女性と今日レッスンでやったダンスの復習をかねて踊った。レッスンで習ったダンスが難しいのとフリーダンスの音楽が早いテンポであることもあり、最初はリズムがあまりかみ合わなかった。女性が少しフラストレーションを感じていることを感じた私は、難しいダンスを一旦放棄し、簡単なダンスをやりながらお互いのリズムを合わせることにした。簡単なダンスにより徐々にお互いのリズムがあってくる。女性の目も少し生き生きしてくる。ころあいを計って、少しレベルを上げる。今回も上手くかみ合った。よしっとばかりに今日ならったダンスをやろうと女性に目配せする。女性は私のサインにうなずき、私のリードに従ってくれる。

クロスボディーリーブから男性側のターン、そのまま女性を前方へ引っ張り、クルっと回転、さらに回転させつつ女性を逆方向へ誘導、さらに私がターンをして、最後に女性2回転、回ったところをキャッチして基本のステップへ、リズムもばっちりでダンスできた。女性もうれしそう、私もうれしい。上手くいったところでフリーダンスの音楽が終わる。

「次のレッスン受けてくの?」と女性に聞かれたのだが、今日は他にどうしてもやらなきゃいけないことがあるので辞退した。

でも受けときゃよかったと後で激烈後悔した。

後悔先にたたず:What's done connnot be undone.


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