悪徳の華 [最近の出来事]
ブログを通して仲良くさせていただいているWatcherさんのエントリーにBBCテレビシリーズ「ローマ」をDVDで見たというのがあり、私も無性に見たくなっていた。そして、今日その「ローマ」を買おうとDVD屋に行ったのだった。
DVD屋に入ると他にはわき目も振らずカウンターのブロンドの店員さんの前に行く。
私「テレビシリーズ「ローマ」のDVDある?」
ブロンド店員「あるわよ」
店員さんはカウンターの奥まったところにあるDVDの棚からちょっとした分厚さのDVDケースを取り出してきた。
ブロンド店員「コレね」
私「お~コレコレ、サンキュー」
と、裏返して値段票を見て、凍りつく。
40ポンド
私「ありがとね、ちょっと考えるわ」
頭の中を「欲しい」「高い」が駆け巡り、30分ばかり他のDVDを見るふりをしながら考えた。
で、結局違うDVDを買うことにした。買ったのは「Scarface」5ポンド。
帰って早速見ることにする。主人公はアル・パチーノふんするキューバ難民の若者だ。アメリカにたどり着いたはいいが、まともな仕事にありつけない若者がギャングになり、コカインのディーラーとして成り上がってゆく。欲望をむき出しに周りを食らいつくし、最後はその欲望に自分自身も食われてしまう。
彼の生き様に一定の共感を感じるのは、私にも彼のような物欲があるからなのだと思う。もっと力が欲しい。もっとお金が欲しい。その最短の方法がドラッグディーラーになることだろして、他に道がないとしたら、私がその道に踏み込まないといえようか。私はしっかりとした両親のもとある程度の良識を躾けられ、日本という世界第2位の経済大国で餓えとは無縁の生活を与えられ、大学まで出させてもらっている。だからいえる「私はその道に踏み込むことはない」と。しかし、私がもし彼の置かれていた立場であったらどうであっただろうか。まばゆいばかりの女性が私の目の前に現れて、「私に力があれば、お金があれば、アレが手に入る」と思ってしまったら。
その欲望の果てに男がどうなってしまうのかに、この映画は明快な答えを与えてくれている。すなわち悪徳の華は、真っ赤な花弁を散らせて終わるということだ。ハリウッド的な良い子ちゃんぶりが最後に鼻についたが、そういうもんなんだろう。
悪徳:vicious
申し訳ありませんでした…orz ← 土下座
値段、確かに高いですよね…。
(割と知り合いでそういうのを買うのに糸目をつけない人が多くて、自分のそういう類に対する金銭感覚が麻痺してることを忘れてました…。)
ただ、購入して、わかったんですけれど、外箱が合板で出来てるんですよ…普通のDVDBoxで合板でケースを作るのなんて、日本でも見たことありません(大抵、厚紙か段ボールです)。
そういうところに付加価値なんてつけないで欲しいと思いました…
by Watcher (2006-09-17 18:42)
コメント有難うございます。
値段のことに関しては、お気になさらずに。
逆に面白そうなDVDをご紹介いただいたということに感謝をしているのです。ご紹介いただいたあとにBBCの開いているHPに飛びまして、コリャ本当に面白そうだぞと思ったわけです。そして一人で勝手上げたボルテージが、DVD屋さんに行って値段を見て勝手に下がってしまったというだけです。文中、説明が足りませんでした。申し訳ありません。
DVDBoxを合板で作るなんて凝ってますね。HPも結構な凝りようだったので、相当BBCも気合が入っているのでしょう。その気合が値段に反映しているのかも知れませんね。イギリスのDVDとかCDって時間が経つと安くなっていく傾向があるので半年後に再チャレンジしようかな、と考えています。
by ガワ氏 (2006-09-17 19:52)